総合監修:NTT東日本関東病院皮膚科 部長 五十嵐 敦之 先生

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乾癬の治療法

皮疹に紫外線を照射し、免疫の働きを抑えることで乾癬の症状を改善する治療方法です。光線療法の種類や特徴について知りましょう。

光線(紫外線)療法は、紫外線の「免疫の働きを弱める作用」を利用した治療方法であり、紫外線を出すランプで皮疹に直接照射します。
紫外線にはいくつか種類があり、乾癬治療では皮膚に悪い影響を与えにくく、かつ、皮膚の細胞増殖や炎症を抑制する作用をもつUVA(長波長紫外線)、UVB(中波長紫外線)が用いられます。
光線療法は、使用する紫外線の種類によって、UVAを使用する「PUVA(プーバ)療法」、UVBを使用する「UVB療法」「ナローバンドUVB療法」「エキシマライト」などに分けられます。また、病変部の範囲が広く塗り薬を塗るのが大変な場合には全身に照射を行ったり、他の治療法で良くならない一部の皮疹にだけ照射したりするなど、紫外線を照射する範囲を変えることができます。
光線療法を行う頻度は光線療法の種類や照射部位の数によって異なりますが、一般的には入院では週4~5回、外来では週2~3回(1回5~7分)で、20回を1クールとして治療が行われます。

光線(紫外線)療法について

PUVA(プーバ)療法

紫外線の吸収を高めるため、紫外線に反応しやすいソラレンという薬を投与した後、UVAを照射する治療方法です。ソラレンは飲み薬として服用したり、塗り薬として症状のある部位に塗ったりします。UVAの照射量が多いと、急性の日焼け症状が現れることがあるので注意が必要です。最初は週2~3回のペースで行われ、症状が良くなった(寛解:かんかい)後は維持療法として1~2週に1回ぐらいのペースで続けます。なお、ソラレンの作用が残るため、照射後12時間は日光に当たらないようにする必要があります。液体のソラレンを溶かしたお湯に入浴した後、UVAを照射するバスPUVA療法もあります。バスPUVA療法は、ソラレンの作用が速やかになくなるので、照射後2時間を経過すれば日光に当たらないようにする必要はありません。

UVB療法、ナローバンドUVB療法、エキシマライト

50cm程度離れたところから、UVBを照射する治療方法です。UVBの中でも乾癬に対する治療効果が高く、日焼けの原因となる有害な部分を除いた紫外線を照射するのがナローバンドUVB療法やエキシマライトです。ナローバンドUVB療法やエキシマライトは、UVB療法よりも効果が高く、また、PUVA療法のように薬剤を用いる必要がない簡便な方法であるため、広く使用されています。エキシマライトは、局所に照射する光線療法で、なかなか良くならない皮疹にだけ照射することができ、ターゲット型光線療法とも呼ばれます。