総合監修:NTT東日本関東病院皮膚科 部長 五十嵐 敦之 先生

文字の大きさ

乾癬の治療法

内服療法(飲み薬)には、ビタミンA誘導体、免疫抑制薬、PDE4阻害薬がありますが、いずれも乾癬の症状が中等症から重症である場合に用いられます。

飲み薬は、塗り薬でも効果が不十分な中等症から重症の乾癬に用いられます。患者さんの状態に合わせ、単独または他の治療法と組み合わせて使用されます。
いずれの飲み薬も、医師の管理の下で定期的に副作用などをチェックしながら服用します。自分の判断で勝手に量を調整したり、服用を中止したりせず、医師の指示を守って飲むことが大切です。

■ ビタミンA誘導体(レチノイド)
表皮細胞の異常な増殖を抑え、皮膚の新陳代謝を調節するほか、炎症を抑える働きがあります。外用療法や光線療法と組み合わせて用いられることがあります。胎児に影響を及ぼすおそれがあるため、妊娠中の方は使用できません。また、服用を中止した後も、女性は2年間、男性は6ヵ月間、避妊する必要があります。

■ 免疫抑制薬(シクロスポリン)
乾癬における免疫の過剰な働きを抑え、症状を改善します。効果が発揮されやすい量で開始し、皮疹がなくなった後は投与量を少しずつ減らしたり、服用する間隔を延ばしたりして、最終的には休薬することをめざします。
腎障害や血圧上昇などの副作用があるため、服用している間は血圧を測定し、月1回は血液検査により腎機能を調べる必要があります。

■ PDE(ホスホジエステラーゼ)4阻害薬(アプレミラスト)
乾癬でおこっている過剰な炎症を抑える薬です。2017年から使用できるようになりました。飲み始めに吐き気やむかつき、頭痛などの副作用が現れることがあり、これらを防ぐために少量で開始し、徐々に飲む量を増やす方法で使用されます。また、妊娠中の方には使用できないため、女性は投与期間中、避妊する必要があります。

内服療法(飲み薬)のコンビネーション療法

乾癬の治療法にはそれぞれ長所と短所がありますが、複数の治療法を組み合わせることで治療効果を高め、副作用のリスクを下げられる場合があります。2つ以上の治療を同時に行うことを「コンビネーション療法」といい、「内服療法+外用療法」「内服療法+光線療法」の組み合わせがあります。