総合監修:NTT東日本関東病院皮膚科 部長 五十嵐 敦之 先生

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乾癬Q&A

人生の3分の1を過ごす寝具にもこだわりを

人は人生の3分の1をベッドの中で過ごしています。そして寝具は寝ている間中、ずっと肌に触れているもの。そのため枕カバーやシーツ、毛布、布団カバーなどの寝具は、できるだけ肌への刺激が少ない、なめらかで柔らかい天然素材のものを選びましょう。

衣服や寝具のこすれを避けて快適な睡眠を

乾癬による湿疹はこすれる場所に起こりやすい傾向があります。また衣服などがこすれてかゆみを感じてひっかいてしまうと、そこから新たな湿疹ができる、ケネブル現象※1の原因になる可能性があります。そのため乾癬患者さんの場合、身に付ける衣服や使用するタオル、ハンカチ、寝ている間、肌に触れる寝具を選ぶ時には、できるだけ肌に負担の少ない、柔らかい素材のものを使うことがお勧めです。

※1:ケブネル現象に関する詳細は「日常生活で工夫できることは?」をご覧ください。

肌に刺激が少ない素材の一例としては、例えば天然素材のコットン(綿)やシルクなどが挙げられます。化学繊維のポリエステルやナイロン、アクリルなども寝具の素材としてよく使われますが、石油を原材料としているため、肌が敏感な人にはあまりお勧めできません。また静電気が起こりやすいため、肌への刺激が気にする人は避けた方がいいでしょう。

肌触りや扱いやすさなどを総合的に考えて選ぶ

寝具に使われる天然素材にはコットンやシルク、麻などがあります。衣服の素材としても広く使われているコットンは、肌触りの柔らかさが大きなメリットです。このほか吸水性に優れていて、蒸れにくいなどの特徴もあるため、年間を通して活用しやすいでしょう。化学繊維で起こりがちなチクチクする刺激は少なく、寝具の素材としてもよく使われているため、手に入りやすいのもメリットです。

素材のなめらかさではシルクも優れています。保温性や吸湿性も高いため、寝心地がよい素材のひとつといえます。難点としては、価格がコットンよりも高めであること。またコットンなどと比べると、自宅の洗濯機で簡単に洗うことができない製品もあるなど、手入れに少し手間がかかる可能性があります。

このほか麻は抜群の通気性があるため、特に夏場は快適に使うことができます。一方で、コットンなどと比べると触り心地がザラザラしていると感じる人もいるでしょう。

寝具を選ぶ時は、上記の特徴などを参考にしながら、肌に触れた時の感触や手入れのしやすさ、価格などを総合的に考えて、自分に合ったものを選ぶことができればいいですね。

清潔に保ってダニの発生を防ごう

このほか直接的な刺激ではありませんが、寝具を清潔に保つことも大切です。汗や皮脂、ほこりなどを放置したままにすると、寝具にダニが発生することがあります。ダニは、温かくて湿度の高い環境を好むといわれています。そして、人間の皮膚や垢などはダニの大好物です。このため布団はダニが繁殖するには最適の場所といえるのです。

ダニは人間の皮膚の柔らかい部分を好んで刺します。そして刺された部分は赤く腫れて、強いかゆみを感じます。かゆみは長ければ1週間ほど続くこともあるようです。かゆみを感じる部分を爪でひっかいてしまうと、そこから細菌が入ったり、ケネブル現象※2の引き金にもなりかねません。またダニの死骸やフンはアレルゲンにもなります。

※2:皮疹のない部位に刺激が加わるとそこに新たな皮疹が生じること

このため意識して寝具を清潔に保つことが大切です。シーツや枕カバー、布団カバーなど自宅で洗えるものはできるだけこまめに洗う、また、布団乾燥機などを使うのもいいでしょう。自宅に布団乾燥機がない場合、コインランドリーの活用も便利です。

このほか、最近ではダニの発生を予防する様々な薬剤も売られています。スプレータイプのものから煙でいぶす燻煙(くんえん)タイプのものまで色々なタイプがあるので、使いやすいものを試してみてはいかがでしょうか。