総合監修:NTT東日本関東病院皮膚科 部長 五十嵐 敦之 先生

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乾癬Q&A

日光浴や入浴時にも活躍、肌にやさしいコットン素材

乾癬患者さんに推奨されるものに「適度な日光浴」「こまめな入浴」があります。日光のあたりやすい場所には乾癬ができにくいと考えられているため、適度な日光浴はお勧めです。また鱗屑による不快感を軽減し、肌を清潔に保つためにもぬるめのお湯で入浴するのは効果的です。日光浴時の汗拭きや入浴時に使うタオル、ハンカチは低刺激なコットンがベスト。毎日使うタオルやハンカチの素材にも気をつけて、肌への刺激を抑えるように意識しましょう。

適度な日光浴がお勧め

適度な日光浴は、心身をリラックスさせてストレスを解消し、体内リズムを整えて快眠を導くなどに効果的です。
また、紫外線を浴びることで、身体にとって重要な栄養素であるビタミンDが体内に合成されます。ビタミンDはカルシウムの吸収を助けて骨を丈夫にしたり、神経伝達や筋肉の収縮、免疫系を正常化するなど重要な働きをしています。

乾癬患者さんに対しても、日光浴は効果的です。顔に乾癬の発疹が少ないのは、身体のほかの部分よりも紫外線にあたりやすいためだと考えられています。そのため乾癬患者さんには、積極的な日光浴が推奨されています。あまり紫外線にあたり過ぎることは、かえって皮膚へのダメージも考えられますが、適度に日光浴をして心身をリフレッシュすることは、精神面でも身体面でもプラスの効果を期待できるでしょう。

参考:日光浴に関して、「ストレスも症状に影響するの?」をご参照ください。

ぬるま湯に、短時間で入浴を

日光浴と同様に、リラックス効果やリフレッシュ効果が期待できるものに入浴があります。入浴は、温熱作用や水圧効果によって血行が促進されて、疲労回復につながるほか、交感神経・副交感神経のバランスを整えて、ストレス解消にも役立ちます。

そして乾癬患者さんにとっても入浴は大切です。乾癬は、「ターンオーバー※」と呼ばれる皮膚の新陳代謝が異常に活発になる病気です。

※ターンオーバーに関する詳細は「皮膚の構造について」をご覧ください。

通常よりも速いスピードで皮膚が作られるため、皮膚が厚くなって盛り上がり、最終的に鱗屑(りんせつ:角質細胞が剥がれ落ちたもの)ができます。

白く剥がれ落ちた鱗屑はフケのようにも見えるため、乾癬患者さんのストレスの要因にも成り得ます。そこで皮膚の表面を常に清潔に保つためにも、こまめな入浴は効果的です。ただし、あまり熱すぎるお湯や長時間の入浴は、かゆみを増す要因のひとつにもなる可能性があります。お湯の温度はぬるめに設定して、あまり長風呂はしないほうがいいでしょう。

身近な繊維、コットンの特徴を知ろう

日光浴をする時にも、入浴時にも必要なグッズにタオルがあります。日光浴で汗をかいたらその汗を拭き取るために、そして入浴時に身体を洗ったり、入浴後に水分を拭き取るためにもタオルを使うことが必要です。それでは、乾癬患者さんが日常的に使用するために、適したタオルはどのようなものでしょうか?

皮膚に刺激を与えると乾癬の悪化につながるため、できるだけ刺激の少ない素材のタオルを選ぶのがポイントです。具体的には、ポリエステルやナイロンなどの化学繊維はできるだけ避けて、コットン(綿)100%のガーゼタオルなど、肌に低刺激な素材を選ぶのがお勧めです。

コットンは「肌触りが良い」「吸水性・吸湿性が高い」「通気性が高い」「保温性が高い」「価格が手頃」などの特徴があります。繊維の先端が丸くなっているため、化学繊維などと比べるとなめらかで、ザラザラしにくいのがメリットです。また、繊維の中心部が空洞になっているため、汗や水分を吸収しやすい性質があります。

コットンは私達が日常的に身に着けたり、使用する繊維の多くを占めていて、とても身近な存在です。コットンタオルやコットンハンカチなども様々なサイズが売られているので、使いやすいものを用意しておくと安心でしょう。

なお、汗を拭く時も身体の水分を拭き取る時も、タオルでゴシゴシこすることは避けましょう。こすることによって「ケブネル現象※」ケブネル現象が起こることがあるからです。低刺激の素材であっても、タオルでこすることによって摩擦によるダメージが起こります。擦らずに上からやさしく抑えるようにして、汗や水分を拭き取りましょう。

※ケブネル現象に関する詳細は「日常生活で工夫できることは?」をご覧ください。

同時に、身体を洗う時も強くこするのはNGです。刺激を避けるためには石けんを泡立てて、手のひらで洗うのでも大丈夫。タオルを使いたい場合は、コットン100%などできるだけ柔らかい素材のものを使ってやさしく洗いましょう。